権利証と登記識別情報（平成19年以降は登記識別情報通知です）

不動産の「権利証」がどんなものか、ご存知でしょうか。

業として不動産取引をしていますと頻繁にみかけるのですが、普段の生活で権利証を見ることはあまりないのかと思います。

この権利証ですが、不動産の売却をする時（所有権移転登記）、担保設定する時（抵当権設定登記）などをするときに使用します。

不動産売却をする際も必ず使用するため、わたしどもも売却相談を受けた段階で「権利証はありますか？」と声掛けするようにしています。

ただ書類がどこにあるか迷われる方も多く、どのような書類かわからないため、探すのに苦労される方も多いです。

今回は権利証をさがす際に、見た目がどんな書類か、ご説明したいと思います。

ちなみに俗に言う「権利証」ですが、少し前に大きく制度改正がありまして、現在は「登記識別情報通知」という書式にかわっています。

浜松や静岡西部地区では平成19年に制度変更しており、それ以降に名義を変更した登記は、「登記識別情報」が権利証にかわるものとなります。

（管轄法務局によって変更日は少しちがいますが、浜松市は平成19年12月17日以降は登記識別情報の書式になります）

今回は、「登記識別情報通知」がどんなものか、ご説明をさせてください。

まずは表紙から

↓

前回ご説明しました、「権利証」と似ていますが、文言に「権利証」とは使われず、「権利情報」となっています。

「権利証」の見た目はこちら→権利証と登記識別情報（権利証とはどんな見た目？）

これと類似してよく間違えられるものに、

土地家屋調査士さんが作成する「表示登記済証」というものがありますが、表紙が似ているだけで原則権利証ではありません。（分筆したときや建物を建築したときの表示をしたもので、権利の登記ではありません。例外的に「合筆」の場合は権利証となります）

またこちらの表紙ですが、通常は登記をした司法書士さんがつけてくれる表紙です。

そのため司法書士さんを使わずご自身で法務局へ持ち込んだ登記や、土地改良などの手続きで行った登記は、このような表紙がついていないことが多いのでご注意ください。

↑こちらが「登記識別情報通知」の中身です。

確認する際のポイントは、一番下についている目隠しシールです。

所有権など権利の登記をされている時は、目隠しシールがついており、この部分の情報を法務局へ提出し名義変更をします。

（目隠しシールの中身は、数字・アルファベットがならんでいます）

大事な情報が目に触れて悪用されないよう、目隠しシールがついているんですね。

さらに詳しいチェックポイントはこちら→権利証と登記識別情報（確認の仕方について、少し詳しく）

繰り返し申し上げますが、平成19年11月～12月に、浜松市や静岡県西部地区の法務局では従来の権利証が廃止になりました。

それ以降に売買や相続などで名義変更をしたかたは、「登記識別情報通知」をご用意ください。

↑こちらが「登記識別情報」です。

浜松や静岡西部の不動産で、平成19年以降に登記をした方は、こちらが売買の際に必要になります。

登記識別情報の詳しいチェックポイントはこちら→